レアアース規制で半導体危機?中国の狙いと日本の脱依存最前線
過去のレアアース危機を経験した日本は、長年にわたり調達先の多角化を進めてきました。しかし、高純度精錬の工程などを中心に、依然として中国依存が完全に解消されたわけではありません。不測の事態に備え、経済産業省やエネルギー・金属鉱物資源機構(JOGMEC)を中心に、日本政府は半導体材料の国家備蓄・民間備蓄の大幅な積み増しを実行に移しています。
政府は重要鉱物の備蓄日数を従来の目標から引き上げ、日米豪印(クアッド)や有志国との間で供給網の相互補完協定を締結しました。さらに民間企業に対しては、豪州のライナス社など非中国系サプライヤーからの調達支援や、精錬プラントへの共同出資を後押しする予算措置を講じています。
サプライチェーンの寸断は単なる一企業の業績悪化にとどまらず、日本の基幹産業である自動車、工作機械、通信インフラ全体の停止に直結します。調達網の「複線化」と「国内在庫の厚み」を両立させることが、日本経済の生命線を守る防壁となっています。