人気沸騰ミックス犬の光と影!寿命や遺伝病リスクの真実に迫る
ミックス犬の代表格であるマルプー(マルチーズ×トイ・プードル)やチワックス(チワワ×ミニチュア・ダックスフンド)の平均寿命は、おおむね12歳から15歳前後と推測されている。小型純血種とほぼ同等か、いわゆる「雑種強勢」によって病気に強いと語られる場面も多い。だが、獣医療の現場が見据える景色はそれほど単純ではない。
アニコム損害保険株式会社が蓄積する膨大なペット保険請求データを見ても、ミックス犬の傷病発生傾向には両親犬種のウィークポイントが色濃く影を落としている。マルプーであれば膝蓋骨脱臼(パテラ)や僧帽弁閉鎖不全症、流涙症。胴長短足のダックスの体型を受け継ぐチワックスであれば、若年期からの椎間板ヘルニアや進行性網膜萎縮症のリスクが付きまとう。
公益社団法人日本獣医師会の関係者も、異なる骨格バランスや咬合(かみ合わせ)を持つ犬種同士の交配が、関節の歪みや重度の不正咬合を引き起こす危険性を指摘する。純血種であれば予測できる体格の着地点や疾患の傾向が、ミックス犬では個体ごとにまったく読めない。それこそが、飼い主が直面する最大の医療リスクなのだ。