人たらしか冷徹な怪物か?豊臣秀吉の恐るべき「二面性」の真相
日本歴史学会をはじめとする学術界や歴史学・出版業界では今、秀吉自筆の書状(消息)の再検討が活発に行われている。発見が相次ぐ古文書の筆跡や文面の分析から見えてくるのは、驚くほど筆まめで神経質な一面だ。
正室・ねねに宛てた手紙では事細かに家庭の愚痴をこぼし、戦場からの書状では部下の配置や兵糧の配分を1石単位で細かく指示する。大雑把で豪胆なイメージとは裏腹に、秀吉は極めて神経質で、ディテールに病的なまでにこだわる性格だったことが判明している。
他者への激しい猜疑心と、完璧に状況をコントロールしたいという強迫観念。出版業界で近年ベストセラーとなっている秀吉関連の専門書でも、この「神経症的な緻密さ」が彼の異常な出世を支えた原動力として分析されている。