人を喰らう狂気の深層とは何か?歴史的タブーと極限の犯罪心理
フィクションの洗練とは対照的に、現実に起きた食人犯罪は生々しい孤独と執着に満ちている。米犯罪史上最も悪名高い連続殺人犯のひとり、ジェフリー・ダーマーの事件はその最たる例だ。
1978年から1991年にかけて多数の青年を殺害し、遺体を損壊・解体して一部を食したダーマー。近年、Netflixが配信したドラマシリーズやHBOが手掛けるドキュメンタリー番組は、単なるグロテスクな描写にとどまらず、彼の内面にあった強烈な見捨てられ不安と支配欲を浮き彫りにした。他者を体内に取り込むことで、決して自分から離れない絶対的な存在にしようとした狂気の論理。ストリーミング時代のメディアは、怪物の皮を剥ぎ、その奥にある病理を冷徹に見つめ直している。