日本を創り変えた巨大集団の実態と社会保障が直面する激変シナリオ
日本中が懸念していた「2025年問題」の節目を越え、団塊の世代は全員が75歳以上の後期高齢者の領域へと完全に足を踏み入れた。これは単なるカレンダー上の変化ではない。日本経済が未知の領域へ突入したことを意味する。
厚生労働省の試算でも明らかなように、75歳を境にして一人あたりの医療費・介護費の給付実績は跳ね上がる。総人口に占める後期高齢者の割合が急増したことで、現役世代の保険料負担は限界値に達しつつある。さらに、個人が保有する約2,000兆円もの家計金融資産の多くが高齢層に偏在する中、認知症患者の増加に伴う資産凍結リスクや、事業承継の滞りによる中小企業の廃業ラッシュなど、経済活動を停滞させるシナリオが現実味を帯びてきた。社会全体が消費の減速と税収の伸び悩みにどう抗うのか、猶予は残されていない。