日航機墜落事故の真相と迷走の32分 ボイスレコーダー全解析
惨劇の直後から開始された国家規模の調査を経て、当時の運輸省航空事故調査委員会が公表した事故報告書は、明確な技術的破綻のプロセスを突きつけた。主因とされたのは、機体後部に位置する「圧力隔壁」の破損である。
事故機は1978年に伊丹空港で尻もち事故を起こしていた。その際、製造元である米ボーイング社の修理チームによって圧力隔壁の補修作業が行われたが、そこで致命的な施工ミスが生じたとされる。2枚の結合板を充てるべき部位に短く切断された板が使われ、強度不足に陥った隔壁に金属疲労による亀裂が徐々に拡大。フライトを重ねるごとに進行した疲労破壊が、あの日ついに限界を超えて破裂した。吹き出した客室の加圧空気に押される形で垂直尾翼の大半が吹き飛ばされ、油圧配管が断ち切られたというのが事故調の結論であった。