乳がんのタイプ分類で予後はどう変わる?知るべき最新治療戦略
昭和大学臨床ゲノム医療センター長や国立がん研究センター中央病院などで長年乳がん治療を牽引してきた中村清吾医師をはじめとするエキスパートたちは、病名のラベルだけで治療を決める危うさを指摘してきた。同じサブタイプであっても、患者の年齢、併存疾患、遺伝性乳がん卵巣がん症候群(HBOC)に関わるBRCA遺伝子変異の有無によって、選ぶべき道筋は異なる。
画一的なプロトコルを機械的に適用する時代は終わりを告げた。個々の患者が抱える腫瘍の微小環境や免疫応答の強さを詳細に分析し、外科手術、放射線照射、薬物療法をどの順番でどのように組み合わせるかという精密なマネジメントが求められている。医師と患者が十分に対話し、治療の目的を共有するプロセスそのものが、治療成績を支える重要な要素となっている。