世界を揺らした怪演女優・間宮夕貴の現在地と未公開作の衝撃真相
彼女の名を決定的に世界へ知らしめたのが、2016年に公開された映画『風に濡れた女』である。日活株式会社が立ち上げた伝説的企画「日活ロマンポルノ・リブート・プロジェクト」の旗手として名匠・塩田明彦監督がメガホンをとった同作で、彼女は欲望に忠実で奔放なヒロイン・汐里を演じきった。
スイスで開催された第69回ロカルノ国際映画祭の若手批評家賞を受賞した際、現地のシネフィルたちが沸き立ったのは、彼女が体現した圧倒的な「生命の躍動」だった。湿っぽさを完全に排除し、互いの肉体をぶつけ合うようなスラップスティック・コメディの軽やかさと狂気。塩田明彦監督の緻密な演出に応え、野山を全速力で駆け抜けるその姿は、日本映画界における女性像のステレオタイプを粉砕した。