スマホ写真の画素数は多いほど良い?後悔しないカメラ選びの新基準
無謀な画素数競争に終止符を打ち、抜本的な構造改革でモバイル写真の常識を塗り替えたのが、イメージセンサー産業の絶対王者であるソニーセミコンダクタソリューションズだ。
同社が展開する「Sony LYTIA(ライティア)」ブランドの主力センサーは、画素数をむやみに増やすのではなく「2層トランジスタ画素積層型」と呼ばれる革新的アーキテクチャを採用した。従来は同一平面上に並んでいたフォトダイオードと画素トランジスタを別々の基板に分離・積層することで、フォトダイオードの受光面積を大幅に拡大。飽和信号量を約2倍に引き上げることに成功した。
この技術的ブレイクスルーがもたらした恩恵は計り知れない。白飛びしやすい強烈な逆光下でも被写体の質感を克明に残し、明暗差の激しい夜景でも黒つぶれを抑え込んだ滑らかなグラデーションを描き出す。画素数は5000万画素前後に据え置きながら、画質そのものの質的転換を成し遂げた。ハードウェアの真の進化とは、数字の誇張ではなく光を捉える器を広げることだと、業界全体に再認識させたのだ。