糖度とコクで圧倒!三ヶ日みかんの旬と極秘の選び方を徹底取材
銘柄の歴史を紐解くと、江戸時代中期にまで遡る。遠江国引佐郡三ヶ日、現在の静岡県浜松市浜名区三ヶ日町において、地域の先覚者であった山田弥右衛門が紀州から苗木を持ち帰ったことがすべての始まりと伝えられている。当初は自家消費用の植樹に過ぎなかったが、村人たちはこの作物が地域の未来を切り拓く鍵になると確信した。
この地域は、南向きの緩やかな傾斜地が多く、年間を通じて日本トップクラスの日照量を誇る。さらに、眼下に広がる浜名湖からの反射光と穏やかな湖風が、園地の気温を適度に保つ。水はけに優れた秩父帯の赤土土壌は、適度な水分ストレスを樹木に与え、糖分を凝縮させるために理想的な環境を提供してきた。
過酷な自然と向き合いながら、先人たちは土壌改良と品種改良を重ねた。山田弥右衛門が蒔いた一粒の種は、数百年という歳月を経て、地域一帯を支える基盤産業へと成長を遂げたのである。