田代まさし激変の現在と肉声|孤独な闘いと再起の舞台裏を追う
彼の日々の生活の根底にあるのは、薬物依存症リハビリテーション施設である日本ダルクとの関わりだ。依存症は意志の弱さの問題ではなく、脳の病理であるという現実。一度手を出せば一生涯にわたって回復のプロセスを歩み続けなければならないという冷徹な事実を、彼は身をもって社会に示し続けている。
「今日一日、使わないで生きられたら合格」。施設や自助グループで繰り返されるこの言葉は、彼にとっても命綱だ。同じ痛みを抱える仲間たちとともに語り合い、自らの弱さを認める日々のミーティング。講演活動では、自身の転落の生々しいディテールを包み隠さず語り、若い世代への警鐘を鳴らす。拍手を浴びるためではなく、再び同じ過ちの淵に滑り落ちないための、極めて個人的で切実なリハビリテーションがそこにある。