Wands「天使になんてなれなかった」上杉昇が隠した苦悩と歌詞の真実
B-Gram RECORDSから送り出された数々の名盤群において、アルバム曲でありながらベスト盤の常連となった事実は、本作の並外れた求心力を物語っている。世紀の変わり目に発表された決定盤『BEST OF WANDS HISTORY』にも当然のごとく選曲され、後進のファンへの決定的な入門口となった。
シングル曲中心のきらびやかなラインナップの中にあって、この曲が醸し出すダークで内省的な質感は異彩を放ち続ける。リスナーはそこで、商業的な成功の頂点にいたバンドの知られざる深淵に触れ、J-POPの枠組みを逸脱した純粋なロックバンドとしての凄みを目撃することになるのだ。