「新宝島」の制作秘話とMv伏線!サカナクションの名曲を徹底解剖
映画『バクマン。』の主題歌として制作依頼を受けたバンドのフロントマン、山口一郎。しかし、その産声は決して順風満帆なものではなかった。監督からの熱烈なオファーに応えるべくスタジオに入ったものの、楽曲の核となるテーマと歌詞を巡り試行錯誤が泥沼化。締め切りが幾度となく延期され、歌詞の完成までに9ヶ月以上を費やすという、バンド史上最も難産を極めたレコーディングとなった。
手塚治虫の未完の遺作から拝借した「新宝島」というタイトルの裏には、漫画を描く苦悩と、音楽を作る葛藤を重なり合わせようとした山口の鬼気迫る執念が存在していた。所属レーベルであるビクターエンタテインメントのスタッフやメンバーが固唾をのんで見守る中、土壇場で絞り出された「丁寧、丁寧、丁寧に描くよ」というあまりにも愚直で普遍的なフレーズ。それはまさに、過酷なモノづくりの現場で削り出された魂の叫びそのものだったのだ。