銀盤を沸かせた南里康晴の現在地|知られざる指導者転身の舞台裏
アマチュア引退後、彼は日本屈指のアイスショーであるプリンスアイスワールドのメンバーとしてプロの世界に身を投じた。群舞としての高い完成度が求められる現場で、観客を惹きつけるプロフェッショナリズムとエンターテインメント性を極限まで磨き上げた経験は、彼のスケート観をより重層的なものへと深化させた。
だが、ショービジネスの華やかさに身を浸しながらも、彼の胸中には常に育成現場への問題意識が燻っていた。魅せるスケートを知るプロだからこそ教えられる指導がある。エンターテインメントの最前線で培った空間掌握力と魅せ方の技術を、今度は競技会で勝てる選手の育成へと昇華させる決断を下したのだ。