隠れ家カフェの極上ケーキ特集!名パティシエが明かす味の秘密
「スイーツは単体で完成するものではない。合わせる抽出液との対話によって、初めて未体験の香気へと昇華する」。世界的ショコラティエである辻口博啓や、フランス菓子界の巨匠ピエール・エルメが提唱してきた味覚の調和論は、いまや街のインディペンデントなカフェへと波及している。伝統的なパティスリーの枠組みを超え、バリスタとパティシエが同一のカウンターで呼吸を合わせる時代が訪れたのだ。
浅煎りのエチオピアが持つジャスミンのような華やかさには、柑橘の酸味を立たせたムースを。深煎りのマンデリンが漂わせるアーシーな重厚感には、カカオ分70%のテリーヌをぶつける。酸と苦味、油脂と糖分が舌の上で溶け合うとき、味覚の境界線は消失する。計算し尽くされたマリアージュは、飲むことと食べることの行為をひとつの芸術体験へと昇華させる。