予約困難な名店から隠れ家まで!激変する本格韓国料理の最前線
味の劇的な変化を支えているのは、料理人の腕だけではない。背後には、本物の食材を日本へ届けようとする強力なサプライチェーンの進化がある。韓国農水産食品流通公社(aT)をはじめとする公的機関の積極的な支援により、これまで門外不出に近かった韓国各地の地域特産品や伝統調味料が、驚くべきスピードで日本の厨房へと届くようになった。
智異山(チリサン)の麓で仕込まれた十年熟成のテンジャン、全羅南道から直送される香り高いエゴマ油、済州島のミネラル豊富な天日塩。こうした一級品の調味料が、日本の四季折々の旬魚や銘柄肉と出会うことで、これまでにないシナジーが生まれている。
かつて一世を風靡したサムギョプサルひとつ取っても、肉の熟成方法から脂の融点、合わせる自家製キムチの発酵日数に至るまで、徹底的なサイエンスが施されるようになった。K-Foodはもはや一時的なブームの領域をはるかに脱し、世界のトップガストロノミーと肩を並べる文化的資産として認知されている。