宇宙ゴミが地上に降る?衝突リスクの真相と最新デブリ除去の最前線
宇宙ゴミ問題の深刻さをわかりやすく把握するために、まずは軌道上の数字に目を向ける必要があります。現在、各国の宇宙監視ネットワークが常時追跡している10cm以上の大型デブリは約3万6000個以上に達しています。さらに追跡が極めて困難な1cm以上の破片は約100万個、1mm以上の微小デブリに至っては1億個を超えると推計されています。
なぜここまで宇宙ゴミが爆発的に増加してしまったのか。スペースデブリ急増の主たる原因は、過去の宇宙活動における遺棄と突発的な破壊イベントにあります。長年にわたり、役目を終えた衛星やロケットの上段(最終ステージ)は軌道上にそのまま放置されてきました。それらの内部に残った未燃焼燃料やバッテリーが経年劣化で爆発し、一度に数千個の破片をまき散らす事例が多発したのです。
さらに決定的な要因となったのが、過去に行われた衛星破壊実験(ASAT)と軌道上での衝突事故です。2007年の中国による人工衛星破壊実験や、2009年に発生したロシアの軍用衛星「コスモス2251」と米国の通信衛星「イリジウム33」の正面衝突事故は、それぞれ数千個規模の高速デブリを生み出しました。近年では民間主導の衛星コンステレーションによって打ち上げ数が指数関数的に跳ね上がっており、低軌道(高度約300〜2000km)の過密化は限界領域に達しています。