ザ・スパイダース伝説メンバーの現在と音楽界を揺るがした全真相
スパイダースが後世に遺した最大の功績のひとつは、「ミュージシャンがテレビでお茶の間を笑わせる」というスタイルの確立だ。その先頭に立ったのが堺正章と井上順のツインボーカルである。
堺正章の天性のコミカルな身のこなし、軽妙洒脱なトーク、そして哀愁を帯びた歌声。一方の井上順は、持ち前の端正なルックスと人懐っこい笑顔、飾らないキャラクターで瞬く間にお茶の間のアイドルとなった。二人がステージ上で繰り広げたコントさながらの掛け合いは、当時の厳格な歌謡界において革命的だった。
バンド解散後、二人は昭和歌謡の黄金期を牽引するソロシンガーとしてヒットを飛ばす傍ら、国民的番組の司会者や名優へと飛躍していく。堺の『カックラ最高キン!』や『西遊記』、井上の『夜のヒットスタジオ』での司会ぶりは、現代のアーティストがバラエティ番組で活躍するマルチタレント路線の完全な原型となった。