昭和の業界用語クリソツの正体とは?令和カルチャーと響き合う歴史

昭和の業界用語クリソツの正体とは?令和カルチャーと響き合う歴史

昭和の業界用語クリソツの正体とは?令和カルチャーと響き合う歴史とは一体何なのか? 主要なファクトを整理してお届けします。

「クリソツ」という言葉の設計図は極めて明快だ。「そっくり」の語順を反転させ、「そっ・くり」を「くり・そつ」へと組み替えたものである。その誕生の舞台となったのは、戦後のジャズシーンだ。当時、米軍キャンプやキャバレーを渡り歩いていたジャズミュージシャンたちは、部外者に会話の内容を悟られないための隠語として、単語の音節を入れ替える「ズージャ語(ジャズ語)」を日常的に用いていた。「銀座」を「ザギン」、「ビール」を「ルービ」、「ジャズ」を「ズージャ」と呼ぶ特殊な言い回しの一環として、「そっくり」もまた「クリソツ」へと姿を変えた。

楽屋裏でのギャラの交渉や色恋沙汰、あるいは同業者への品定めを客や興行主に悟らせないための防衛策だった符丁は、やがて強固な仲間意識を育むためのサインへと昇華していった。クリソツという響きには、夜の帳の中で腕を磨いていたプレイヤーたちの粋や照れ隠しが色濃く刻まれている。

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井上 凛

井上 凛

シニアコンテンツプロデューサー

心身ともに健康で持続可能なライフスタイルをテーマに、最新のウェルネストレンドを発信中。