職務質問はどこまで拒否可能?警察が敗訴した違法判例と対処法
警察官が市民に対して呼び止めや質問を行う法的根拠は、警察職務執行法第2条1項に規定されています。条文上、警察官は「異常な挙動その他周囲の事情から合理的に判断して何らかの犯罪を犯し、若しくは犯そうとしていると疑うに足りる相当な理由のある者」などを停止させて質問できると定められています。
ここで極めて重要なのが、職務質問が行政警察活動の一環であり、「任意捜査の原則」(刑事訴訟法197条1項本文)に拘束されるという点です。逮捕状などの裁判所の令状がない限り、警察官が相手を強制的に拘束したり、尋問したりする権限はありません。
最高裁判所の判例においても、職務質問を行うためには単なる警察官の主観的な「怪しさ」ではなく、客観的・合理的な不審事由が必要とされています。何ら不審な点がない通行人を無差別に呼び止めたり、明確に拒否している相手を強制的に留め置いたりする行為は、法第2条の要件を逸脱した違法な職務質問とみなされるリスクを孕んでいます。