中野英雄の現在と息子・仲野太賀の絆|チョロからアウトレイジへの軌跡
『愛という名のもとに』の善良な青年像から一転、中野英雄は自身のルーツでもある野性味を活かした役柄へとシフトしていきます。1990年代後半から2000年代にかけては、Vシネマの金字塔『首領への道』や『実録』シリーズなど数々の任侠・アクション作品に出演し、凄腕の武闘派ヤクザや寡黙なヒットマンを怪演。「Vシネマ界の帝王」の一人として確固たるポジションを築きました。
その実績が最高の形で結実したのが、2010年に公開された北野武監督の映画『アウトレイジ』およびその続編『アウトレイジ ビヨンド』です。中野が演じたのは、顔に大きな傷を負いながらも復讐に燃える武闘派ヤクザ・木村。
ビートたけし演じる大友と繰り広げた壮絶な殴り合いや、やがて大友と奇妙な信頼関係を結んでいくプロセスは圧巻で、第22回東京スポーツ映画大賞男優賞を受賞するなど映画界から極めて高い評価を受けました。映画評論家からも「中野英雄の凄みが北野映画の冷徹なバイオレンスと完璧に融合した」と絶賛され、名バイプレイヤーとしての評価を不動のものにしました。