湾岸の寒風と濃い醤油出汁:2026年、なぜ「パトレイバーのそば」が現代人の胃袋を揺さぶるのか
現在、江東区若洲の臨海公園近くに期間限定でオープンしている「マッハ軒」復元スタンド。平日の昼下がりにもかかわらず、店前には30人を超える行列ができていた。目当ては、劇中の仕様を再現した「特製コロッケそば」だ。
一口つゆを飲む。鰹節の出汁が効いた関東風の濃い醤油味が、ガツンと舌を刺激する。つゆに浸かったコロッケは次第に衣が崩れ、ジャガイモの甘みが黒いスープにとけ出していく。この「衣がふやけた雑多な旨味」こそが、当時の隊員たちが愛した味そのものだ。SNSでこの店を知ったという20代のWebデザイナーは、「普段食べるおしゃれな蕎麦とは全く別物。胃袋の底から温まる感じがして、なんだか泣きそうになります」と笑顔を見せた。