走行税で愛車の維持費が激変?導入時期と負担額の全真相に迫る
なぜ今、この議論が浮上しているのか。その震源地にあるのが、財務省と国土交通省が抱える深刻な財源不足への焦燥感だ。これまで道路の維持・補修費用は、ガソリン価格に上乗せされた揮発油税や地方揮発油税が主たる財源を担ってきた。しかし、政府自身が強力に旗を振る電気自動車(EV)普及政策によって、その前提が根底から崩れ始めている。
EVは走行時にガソリンを一切消費しない。つまり、重いバッテリーを積んだEVが道路を走行して摩耗させても、揮発油税という形での道路維持費は1円も納めない構造になっている。エコカー減税の恩恵も加わり、自動車重量税・揮発油税改革の抜本的な見直しを行わなければ、2030年代には道路インフラを維持するための税収が天文学的な規模で目減りする。財務当局にとって、走行距離に応じた課税は「EV時代の公平な負担」という大義名分を掲げた必然の選択肢なのだ。