「脱ハンコ」加速で消えるのか?伝統の技術が模索する共存の道
民間企業における意思決定の現場も、すさまじい速度で塗り替えられた。主役となったのは電子契約サービスだ。国内市場を切り拓いた弁護士ドットコムの「クラウドサイン」や、グローバルスタンダードとして君臨する米「DocuSign」が、企業の法務・総務部門へ一気に浸透した。
電子署名法に基づく法的有効性の解釈が明確化されたことも普及を後押しした。契約締結にかかる日数は数週間からわずか数分へと短縮され、印紙税の削減という直接的なコストメリットが企業の背中を押した。稟議書を回し、役員印の押印を待つ時間は過去のものとなり、画面上のワンクリックがかつての重厚な印影と同じ法的効力を持つ時代が定着している。