画面の向こうは罠?恋活アプリに怯える大学生と巧妙詐欺の実態
市場を牽引する主要サービスも手をこまねいているわけではない。国内で数百万規模の会員を抱えるPairsやタップル、性格診断で絶大な支持を集めるwith、そしてグローバルスタンダードであるTinderなど、主要各社はAIによる不正アカウントの即時検知や、24時間365日の有人監視体制を急速に強化している。
これらのサービスは、法的には出会い系サイト規制法に基づく「インターネット異性紹介事業」として警察組織への届出が義務付けられており、公的な身分証明書を用いた厳格な年齢確認・本人確認が必須要件となっている。業界団体である一般社団法人結婚・婚活応援プロジェクトなども自主規制ガイドラインを策定し、悪質ユーザーのプラットフォーム間での情報共有や排除に力を注ぐ。
だが、運営側の防壁が高くなればなるほど、悪質業者の潜伏手法もまた高度化する。正規の身分証を不正入手してアカウント審査をすり抜ける手口や、マッチング直後に「アプリが重いからLINEで話そう」と外部SNSへ即座に誘導し、監視の網から逃れる手法が常態化しているのが実情だ。システムがどれほど強固になろうとも、プラットフォームの外側に連れ出された瞬間にセーフティネットは途切れてしまう。