Tarakoさん急逝の衝撃と軌跡、菊池こころへ託されたまる子の魂
TARAKOさんが演じたまる子の声は、単なるキャラクターボイスの枠を遥かに超えていた。原作者のさくらももこさんが自ら「声が自分にそっくり」と太鼓判を押して抜擢された逸話はあまりにも有名だ。長年所属したトルバドール音楽事務所を拠点に、シンガーソングライターや舞台女優としても類まれな才能を発揮していた彼女の表現力は、まる子という一人の等身大の少女に血肉を通わせた。
ぐうたらで調子が良く、けれど人一倍情に厚い。そんなさくらももこの分身を演じるにあたり、TARAKOさんは台本にない細かな息遣いやアドリブを随所に散りばめた。時にクスリと笑わせ、時にホロリと泣かせる絶妙な間合い。お茶の間で誰もが親戚の女の子を見守るような安心感を抱けたのは、彼女の人間味そのものがマイクを通して吹き込まれていたからにほかならない。