渡哲也の愛息が選んだ現在地|石原プロ解散後に守り抜いた家族の絆
かつて全国の視聴者を釘付けにしたテレビ史の金字塔『西部警察』や『大都会 PARTIII』。激しい爆破シーンや規格外のカーチェイスが繰り広げられたアクション映画さながらの刑事ドラマの現場で、渡哲也は常に先頭に立ち、命懸けの撮影に挑んでいた。ショットガンを構える大門団長の冷徹な眼光に、日本中が酔いしれた時代だ。
しかし、ひとたび撮影現場を離れれば、渡は極めて穏やかな家庭人だった。幼少期の息子に対しても過度な干渉はせず、背中で男の生き方を語る父親だったという。撮影現場での危険なスタントや過酷なスケジュールを家庭に持ち込むことは一切なく、家族と過ごすわずかな時間を何よりも慈しんでいた。ハードボイルドな仮面の下にあったのは、家族に対する底知れぬ深い愛情だった。