牛乳を温めるとできる膜の正体は?栄養と科学的理由・防止ワザを解説
牛乳を温めたときに現れるあの膜の正式な学術名称は「ラムスデン現象(Ramsden phenomenon)」と呼ばれます。1904年にイギリスの科学者ラムスデン氏によって発表された物理化学現象に由来する名前です。
牛乳を温めると膜ができる理由は、液体の表面から水分が蒸発することに伴う「タンパク質の熱凝固」にあります。牛乳の温度が約40℃を超えると表面の水分蒸発が活発化し、周囲のタンパク質濃度が急激に高まります。さらに加熱が進み60℃前後に達すると、熱によって変性したカゼインやβ-ラクトグロブリンといったタンパク質が周囲の乳脂肪球を巻き込み、薄い網目状の膜となって固まります。
身近な例で言えば、豆乳を加熱して作られる「湯葉(ゆば)」とまったく同じ原理です。決して品質劣化や異物の混入ではなく、牛乳が純粋な天然飲料であるからこそ起きる正常な物理変化です。