諏訪湖の油屋旅館に迫る!千と千尋モデル説の真相と温泉の現在
上諏訪温泉の歴史を紐解く上で欠かせない存在が、油屋旅館のすぐ目と鼻の先に位置する国指定重要文化財「片倉館」です。大正から昭和初期にかけて製糸王として名を馳せた片倉財閥が、地域住民と労働者の福利厚生および社交場として建設した日本最古のクアハウス(温泉保養施設)として知られています。
片倉館の象徴である「千人風呂」は、深さ1.1メートルもの浴槽の底に玉砂利が敷き詰められた洋風の巨大大理石風呂であり、ステンドグラスや彫刻が施された異国情緒あふれる大空間です。油屋旅館はこの片倉館を中心とする歴史的景観ゾーンに位置し、上諏訪が誇る近代化産業遺産と温泉文化を象徴する重要なピースとして共存してきました。
宿の客室や露天風呂から望む諏訪湖の夕景と、片倉館のクラシカルな洋館シルエットが織りなす風景は、上諏訪ならではの情緒ある景観美を作り出しています。