サントリー佐治信忠の野望と真実|ビーム買収の裏側と資産の全貌
佐治氏の経営戦略の中で最も先見の明があったと言われるのが、同族経営の殻を打ち破る「プロ経営者」の招聘だ。ローソンを率いていた新浪剛史氏を社長兼CEOに抜擢した人事は、日本企業界に大きな激震を走らせた。
会長である佐治氏が創業家の精神的支柱および長期的ビジョンの守護者として君臨し、社長の新浪氏がグローバルオペレーションと現場の改革を猛スピードで推進する。この強固な二頭政治のもと、サントリーはさらなる飛躍を遂げた。そして2026年、未公開とされるグローバル事業構想の次なるフェーズが動き出している。北米・欧州市場でのRTD(Ready to Drink:缶チューハイやカクテル飲料)の爆発的拡大、そしてアジア・新興国における持続可能なサプライチェーンの構築だ。伝統と革新を融合させたその構想は、世界市場の勢力図を再び塗り替えようとしている。