『女のみち』宮史郎の現在と没後の評価|壮絶な歌手人生と遺族のいま
2012年11月、多器官不全により69歳でこの世を去った演歌歌手・宮史郎。彼が世に送り出した『女のみち』は、累計売上400万枚以上という途方もない金字塔を打ち立てた。レコード市場が隆盛を極めた昭和の歌謡史において、この数字は単なる「ヒット曲」の枠組みを完全に超えている。
没後10年以上が経過した現在、音楽史における彼の存在感はむしろ研ぎ澄まされている。単なるレジェンドとしてではなく、圧倒的な哀愁を帯びたハスキーボイスと独特の唱法を持った「不二の表現者」として再評価が進む。歌謡曲から演歌へと至る日本のポップス史において、宮史郎という存在がいかに突出した個性であったかを物語る現象だ。