カルトの極致『ブルー ジャム』が放つ狂気 封印された傑作の真相
時計の針が午前1時を回る頃、不穏な静けさと共にそれは始まった。天才クリス・モリス(Chris Morris)が手掛けた本作は、既存のコメディ番組の文法を木っ端微塵に粉砕した。温かな笑いなどどこにもない。そこにあったのは、冷徹な観察眼と容赦のない人間の暗部だけだった。
放送業界がコンプライアンスの波に洗われ、過激な表現が周縁へと追いやられていくプロセスの中で、この番組が放っていた危険な輝きは神話化した。ソーシャルメディアの断片的な情報空間に慣らされた若い世代が、インターネットアーカイブの奥底に眠る本作を発掘した瞬間、かつてのカルトは新たなバイラル現象へと変貌を遂げたのである。