プロが明かす新鮮野菜の真実!街の青果店で極上を安く買う極意
まだ街が深い静寂に包まれている午前4時。日本最大の青果取扱量を誇る東京都中央卸売市場 大田市場の競り場は、怒号にも似た威勢の良い掛け声とフォークリフトの走行音で熱気を帯びていた。水産中心の豊洲市場とは異なり、ここはまさに日本の野菜・果物流通の心臓部だ。名うてのバイヤーたちに混ざり、真剣な眼差しで木箱の中身を吟味しているのが街の個人店主たちである。
彼らが強い絆を結んでいるのが、市場のスペシャリストである青果物仲卸人だ。近年の卸売市場法改正によって取引の自由度が増し、市場外流通や直接取引が加速した。しかし、長年培われた仲卸と街の店主との信頼関係は揺らがない。「今日入ったあそこの春菊は香りが段違いだよ」「このイチゴは午後には売り切ってくれ」。こうした阿吽の呼吸で交わされる会話の中にこそ、大手スーパーのシステム発注では決して手に入らない極上ロットの行先が隠されている。