『子宮恋愛』が暴く女の業と深層心理!衝撃の結末と愛憎の行方
日常の平穏を装いながら、内奥に狂気を飼い慣らす。佐々木恵が紡ぐ筆致には、読者の防衛本能を麻痺させる冷徹さと艶やかさが同居している。祥伝社FEEL COMICSレーベルの中でも、本作が放つ異様な熱量は群を抜いている。決して美談には仕立て上げない。だが、蔑むこともできない。
主人公が堕ちていく過程で露わになるのは、社会的な記号としての「妻」や「大人」の仮面を剥ぎ取られた、むき出しの雌の貌だ。肌が触れ合う瞬間の湿度、背徳と引き換えに手に入れる陶酔。ページをめくる指が止まらなくなるのは、そこに誰もが心の奥底に隠し持つ、名付けようのない渇望が克明に刻まれているからに他ならない。