常盤貴子、最新作で見せる進化!名作ドラマの知られざる裏舞台
常盤貴子のキャリアを語る上で絶対に外せないのが、1995年に放送された『愛していると言ってくれ』だ。聴覚障害を持つ新進画家と、劇団員の少女との切なくも美しい愛を描いた本作は、空前の手話ブームを巻き起こした。
ダブル主演を務めた豊川悦司との掛け合いは、まさに奇跡的な化学反応を生み出していた。手話という「視覚言語」を通じて心を通わせる難役に対し、彼女は表情のすべてを使って感情をぶつけた。言葉が介在しないからこそ浮き彫りになる、純粋で時に苛烈な感情の発露。相手の芝居を全身で受け止め、増幅して返すレスポンスの速さは、この作品で完成されたと言っても過言ではない。
当時を知る関係者は「言葉に頼らない演技の難しさを、彼女は持ち前の集中力と直感で乗り越えていた。あの現場での経験が、役者としての体幹を強くした」と振り返る。