長谷川博己が明かす怪演の深層!アンチヒーローから未公開大作へ
記憶に新しいのが、TBSテレビの看板枠である日曜劇場で主演を務めた『アンチヒーロー』だ。従来の法廷ドラマが描いてきた「正義の弁護士が弱者を救う」という甘美なカタルシスを真っ向から拒絶し、殺人犯すらも無罪にしてしまう主人公・明墨正樹。その佇まいは、視聴者に強烈な違和感と中毒性を植え付けた。
この重厚な社会派サスペンスにおいて、長谷川博己が体現したのは単なる悪徳弁護士ではない。司法制度の綻びや人間心理の暗部を抉り出す際、彼の声は時に囁くように低く、時に法廷全体を震わせるほど鋭角に響く。視聴者は「この男は冷酷なペテン師なのか、それとも歪んだ社会が生んだ唯一の救済者なのか」という疑念に苛まれながら、画面から目を離せなくなった。