「インクレディブル」の真の意味とは?語源と映画の裏設定を解説
この「信じられない」「常識から逸脱した」という本来のフィーリングを完璧にキャラクターへと落とし込んだのが、ピクサー・アニメーション・スタジオの傑作『Mr.インクレディブル』だ。
主人公のボブ・パーは、かつて世界を救う花形ヒーローだった。だが、訴訟問題や社会の反発によってヒーロー活動が禁止され、冴えない保険会社のサラリーマンとして抑圧された日々を送るハメになる。彼の怪物的なパワーは、平和な市民社会においては「信じがたいほど異質で危険な存在」に過ぎない。単に「かっこいいヒーロー」というだけでなく、社会から浮いてしまった異端者の悲哀が込められている点こそ、本作がスーパーヒーロー映画の歴史において突出した評価を得た理由と言えるだろう。