2026年「医療崩壊」の足音と生活困窮——なぜ今、全国1700拠点を持つ「民医連」がこれほど注目されるのか
民医連の設立は1953年にさかのぼる。戦後の混乱と貧困の中、医療に恵まれない働く人々や農民たちが自ら出資し、医師や看護師とともに診療所を作った運動がその発祥だ。
そのため、民医連の活動は単なる病気の治療にとどまらない。「健康問題の背景には、貧困、労働環境、社会保障の貧困、そして戦争がある」という認識が深く刻まれている。憲法第9条の遵守や核兵器廃絶運動、原発問題への取り組みなど、医療団体としては極めて異例とも言える社会運動への参画は、この歴史的経緯に由来する。
こうした姿勢に対しては、「医療機関が政治的発言をするべきではない」という批判が寄せられることもある。しかし加盟職員らは、「人命を守る医師や看護師だからこそ、命を脅かす戦争や制度の改悪に反対しなければならない」と口を揃える。