半蔵門再開発の影に潜むアスベスト汚染、解体現場の真相と防衛術
地域行政の第一線に立つ千代田区役所の役割も非常に重い。区は解体工事に関する各種届出の査察を強めるとともに、周辺住民からの懸念や問い合わせに対応する相談窓口を設置し、工事進捗状況や環境測定データの開示を施工側に働きかけている。
現場における検査の精度向上を担う専門職として注目されているのが、建築物石綿含有建材調査者だ。現在、解体工事前の事前調査はこの有資格者によって行われることが法令上義務付けられている。現地で建築図面を精査し、現地でサンプルを採取して分析に回す。専門的知見に基づく厳密な判定こそが、飛散事故を未然に防ぐ防波堤であり、この調査者の独立性と客観的判断が何より重要視されている。