千鳥・大悟がバッティングセンターの片隅で語った「平成お笑い」の終焉と、2026年テレビの生存戦略
「今のテレビは優しすぎるんちゃうか」。酒席でポツリと漏らしたというその一言に、彼の芸風の核心が詰まっている。志村けんが遺したコントの哲学、言葉に頼らない身体性と間の取り方、そして何より「バカになりきる覚悟」。大悟が画面越しに解き放つ熱気は、かつて昭和の土曜夜に誰もが胸を躍らせたあのテレビの熱狂そのものだ。
だが、彼は単なる「古き良き時代の遺物」ではない。時代が求めるコンプライアンスの波を巧みに乗りこなしつつ、自らの破天荒さを「愛されるキャラ」へとセルフプロデュースする術に長けている。酒失敗談も、競艇での大負けエピソードも、彼の手にかかれば極上のエンターテインメントに化ける。それは愚かさを晒すことで視聴者を安心させ、同時に圧倒的な親近感を生み出す、計算し尽くされた高等テクニックなのだ。