赤い尿は病気の警告?血尿スケールでわかる危険度と受診の目安
血尿を引き起こす疾患のスペクトラムは非常に広い。その中でも、痛みの有無と出血のタイミングが鑑別の大きな鍵を握る。
最も警戒すべきは、痛みを伴わない「無症候性肉眼的血尿」だ。排尿時の痛みや残尿感が一切なく、ただ尿だけが真っ赤に染まる。数日で自然に透明な尿へ戻ることもあるため、「治った」と自己判断して放置されがちだが、これこそが膀胱がんの典型的な初期症状である。腫瘍表面の微細な血管が破れて出血し、一時的に止血したに過ぎず、体内の病巣は確実に成長を続けている。
対照的に、背中や脇腹を刺すような激痛、冷や汗を伴う血尿は尿路結石症(腎結石や尿管結石)の特徴だ。尿管を硬い結石が擦過しながら下降することで粘膜を傷つけ、激しい疝痛発作と肉眼的血尿をもたらす。その他、発熱や排尿時痛を伴う尿路感染症、男性特有の前立腺肥大症、さらには腎細胞がんや IgA 腎症など、原因疾患は多岐にわたる。