日本陶芸の原点「山窯」の謎に迫る!なぜ中世の職人は山を選んだのか

日本陶芸の原点「山窯」の謎に迫る!なぜ中世の職人は山を選んだのか

日本陶芸の原点「山窯」の謎に迫る!なぜ中世の職人は山を選んだのかの全貌を詳しく解説してご紹介します。

山窯の基本構造は、山の斜面をくり抜いてトンネル状に築く「穴窯(あながま)」です。燃焼部(焚き口)、製品を並べる焼成室、煙を排出する煙道が一直線に並ぶ単室構造で、構造自体は極めてシンプルですが、炎の回り方や灰の降りかかり方によって器の表情が劇的に変化します。

釉薬(ゆうやく)を人為的にかけずとも、薪の灰が高温で溶けて器の表面にガラス質の膜を形成する「自然釉(灰かぶり)」や、炎の当たり具合で生まれる「火色(緋色)」など、窯の構造そのものが独特の景色を陶器に焼き付けました。

室町時代末期から安土桃山時代に入ると、熱効率をさらに高めた半地上式の「大窯(おおがま)」が登場し、やがて江戸時代初頭には複数の焼成室を階段状につなげた「連房式登り窯」へと進化を遂げます。山窯で培われた炎と風を操るノウハウは、日本の窯業工学の土台となったのです。

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清水 千尋

清水 千尋

フード&トラベルライター

マーケティングと消費者心理のトレンドを分析し、現代のヒット商品の背景を読み解きます。