大学の卒業アルバムは本当に必要?相場と激変する購入率の裏側
制作の現場を支える有志の学生組織、卒業アルバム制作委員会の疲弊も無視できない。彼らは春先から各研究室やサークルへ撮影日程の調整を呼びかけ、キャンパス内を奔走するが、学生たちの反応は年々鈍くなっている。
「肖像権やプライバシーへの配慮から、無断でスナップ写真を掲載することは一切できない。個別に許諾書を集めるだけで膨大な時間を取られる」と、ある大学の制作委員長は吐露する。せっかく苦労して制作しても、購入希望者が少なければ予算は逼迫し、最悪の場合は追加の自己負担が発生するリスクすら孕む。
特に春の学位記授与式当日は、式典の厳かな空気の裏で、カメラマンと制作委員が最後の撮影に駆け回る。しかし、式が終われば学生たちはそれぞれのスマートフォンで自撮りを楽しみ、その場でAirDropやクラウド経由で写真を渡し合う。アルバムに掲載されるかどうかに執着する学生は、もはやごく一部に過ぎない。