地元民が教える鎌倉ランチの極意!隠れ家古民家と極上生しらす
小町通りの喧騒を抜け、扇ガ谷や二階堂の苔むした石段を登ると、木立の合間に黒塗りの格子戸が佇んでいる。築80年を超える邸宅をリノベーションした隠れ家古民家カフェの暖簾をくぐると、外の熱気が嘘のように引いていく。柱に刻まれた古い傷や磨き上げられた無垢の床材が、過ぎ去った豊かな時間を無言で物語る。
かつて源頼朝が開いた鎌倉幕府の重心であり、大河ドラマ『鎌倉殿の13人』の舞台となった歴史の陰影が、こうした路地奥のカフェには色濃く残っている。中庭の手入れされた苔庭を眺めながらいただく、季節の野菜をふんだんに使ったせいろ蒸しや、じっくり煮込まれた和牛のビーフシチュー。日常のスピードを強制的に緩めてくれる贅沢な空間が、訪れる者の心を解きほぐしていく。