高級食パン大量閉店の裏側と仕掛け人が明かす次代の生存戦略
さらに注目すべきは、プロデュース手法そのものの進化だ。かつてのように東京発信の流行を地方へ横展開する画一的なアプローチは通用しなくなった。現在成果を上げているのは、その土地の農業や食文化と深く結びついた地域創生マーケティングである。
地元産の規格外フルーツを使ったデニッシュや、地元の酪農家から直接仕入れる牛乳を使った限定ブレッドなど、その場所に行かなければ買えない必然性を作る取り組みが活発化している。奇抜なネーミングで一時的なバズを生むのではなく、地域経済の循環ハブとしてベーカリーを機能させる。これこそが、疲弊した地方都市において持続可能なフードビジネスを成立させるための絶対条件となりつつある。