画面越しの惨劇、暴走する承認欲求と闇サイトに潜む殺人配信の罠
凶悪事件の抑止と解明に向け、日本の捜査機関も前例のない対応を迫られている。警視庁サイバー犯罪対策課は、リアルタイムでの違法配信検知システムの運用を強化するとともに、デジタルフォレンジック技術を駆使した証拠保全と発信元の特定に全力を注ぐ。
だが、捜査の現場には幾重もの壁が立ちはだかる。犯行者がVPNを多重に経由し、海外のノーログプロバイダや防弾ホスティングを利用している場合、IPアドレスの特定だけで数カ月を要することも珍しくない。さらに、端末の完全暗号化や揮発性メモリの即時消去プログラムが組み込まれているケースでは、物的証拠の抽出すら難航を極める。国境を軽々と越えるサイバー空間の匿名性に対し、国際的な共同捜査体制の再構築が急務となっている。