話題のヴィエノワーズとは?パリを魅了する伝統パンと極上スイーツ
語源を探ると、すべての道はオーストリアの首都ウィーンへと行き着く。「ヴィエノワーズ(Viennoise)」とは、まさに「ウィーンの」「ウィーン風の」を意味する形容詞だ。フランス宮廷に嫁いだマリー・アントワネットが母国の甘いパン文化を恋しがり、パリへともたらしたという逸話はあまりにも有名である。
しかし、本格的な流行の引き金となったのは19世紀前半のこと。オーストリアの元軍人オーギュスト・ザングがパリのプチ・シャンテール通りに開いたブーランジェリー・ヴィエノワーズだ。彼が持ち込んだウィーン風の製パン技術とスチームオーブンは、当時のフランス人に強烈なインパクトを与えた。これが現代のフランスが誇る高級菓子パンの総称であるヴィエノワズリーの礎となり、パリの食文化を根本から塗り替えたのである。