インド独走と日本の順位急落、世界人口の激変が招く地政学危機
ナイジェリア、コンゴ民主共和国、タンザニアをはじめとするサブサハラ・アフリカ諸国の爆発的な人口増加は、世界地図の輪郭を塗り替えつつある。人口統計学 (Demography) の視点に立てば、今世紀後半に誕生する子どもの大半がアフリカ大陸で産声を上げることになる。だが、この未曾有の生命の奔流は、雇用創出やインフラ整備が追いつかなければ、深刻な飢餓や越境移民危機の引き金になりかねない両刃の剣だ。
国際連合人口基金 (UNFPA) が警鐘を鳴らす通り、若年人口の急増を教育と産業育成に結びつけられるかどうかが、持続可能な開発目標 (SDGs) の成否を分ける分水嶺となる。一方で、イタリアやスペイン、ドイツといった欧州主要国は、極端な少子化と閉塞感のなかで労働力不足に苦悶している。地球の「南」が若さを持て余し、「北」が静かに老いていく南北の非対称性は、国際社会の新たな火種になりつつある。