江國香織の待望作がついに解禁!純文学界を揺るがす傑作の衝撃
第130回直木三十五賞を受賞した『号泣する準備はできていた』や、年齢差を超えた狂おしい情愛を綴った『東京タワー』、そして辻仁成との共作で社会現象となった『冷静と情熱のあいだ』。江國香織が日本の恋愛小説史に刻み込んできた足跡は、あまりにも深く、鮮やかだ。
激しく燃え上がる情熱を描く時でさえ、どこか氷のように冷徹な観察眼が同居する。甘美でありながら痛烈。今回の物語でも、男女の間に横たわる埋めようのない距離感が、容赦のないリアリティをもって描写されている。かつて彼女の恋愛小説に夢中になった世代はもちろん、希薄な人間関係に慣れ親しんだ若い読者にとっても、その濃密な感情の奔流は強烈な衝撃を与えるだろう。