絶叫とロストケアの深淵へ!社会派ミステリー旗手・葉真中顕の正体
一方、連続ドラマW『絶叫』で描かれたのは、女性が孤独と貧困の底へ堕ちていく過程の生々しさだった。平凡なOLだった鈴木陽子が、借金、性産業、保険金殺人へと追い詰められていく。主演の尾野真千子が体現した主人公の変貌は、観る者の呼吸を奪うほど凄絶だった。
WOWOWでの放送後、Netflixなどのストリーミング配信を通じて国内外で広く再評価された本作は、現代社会の暗部を抉る社会派ミステリーの傑作として今なお語り継がれている。個人の弱さに付け込む悪魔のような男たち、形式だけの福祉、そして希薄化する血縁関係。葉真中が提示するプロットは冷徹極まりないが、そこには「生き直すこと」への執念がマグマのように脈打っている。驚愕のラストシーンで視聴者が目撃するのは、社会に見捨てられた者が放つ、文字通りの命の咆哮だ。